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ビーチの真上すれすれを飛ぶ飛行機で有名なマホビーチに甚大な被害

マホビーチ (出典: alljengi on flickr)

飛行機がビーチの真上すれすれを飛ぶことで有名なマホビーチですが、今回のハリケーン”イルマ”の通過によって壊滅的な被害を受けてしまいました・・・。

マホビーチとは

マホビーチ (Maho Beach) とだけ聞いてもピンと来ない人も多いかもしれませんね。でも上の写真のような飛行機がビーチ上を飛ぶ写真を見たことをある方は多いんじゃないでしょうか。

マホビーチはカリブ海にある島、セント・マーチン島にあります。島の北部はフランス領、南部はオランダ領に分割されて統治されています。

ちなみに上の写真のように、KLM航空の青いボーイング747が着陸するシーンがマホビーチの目玉のひとつでしたが、残念ながらもう見ることができません。現在はより小さくエンジンが2つのエアバス A330での運用となっています。

プリンセス・ジュリアナ国際空港

そんなマホビーチの真横にあるのがプリンセス・ジュリアナ国際空港です。空港は南部のオランダ両側にあり、セント・マーチン島で唯一の国際空港です。ちなみに北部のフランス領にはグランカーズ・エスペランサ飛行場という周囲の島と島の間を結ぶ小さな空港があります。

空港に飛行機が着陸する際には、マホビーチの上空わずか20m〜30mほどを通過する迫力のシーンを眺めることができます。20m〜30mって10階建のビルよりも低いんですよ。

離陸の際にはビーチを背にして飛行機が飛ぶので、エンジンの気流でものすごい風がビーチにくるため、大変危険です。中には気流に煽られて転倒して亡くなった方もいるほど・・・。

実際の景色は以下の動画で確認してみてください。

驚異的だったハリケーン イルマの威力

そんなセント・マーチン島にハリケーンイルマが直撃したのが2017年9月のこと。

今回通過したハリケーンの勢力の強さはカテゴリー5。カテゴリーには1から5まであり、カテゴリー5は最大の勢力です。記録した最大瞬間風速はなんと毎秒82メートル、時速にすると新幹線とほぼ同じ297km/hです。

フランス領側のトップは、今回の被害で島の95%が壊滅的な被害を受けたと発表していて、事態は非常に深刻です。マホビーチも例外ではなく、その今の姿は以下のような状態になっています。

被害を受け原型をとどめていないマホビーチ (出典: Ministerie van Defensie)

もはやビーチはどこなのという状態ですね・・・。海の横に見える道路がありますが、本来であればその道路の右側にビーチがあります。しかし風で砂が空港側に飛ばされてしまって、ビーチがなくなってしまっている状態です。

実はセント・マーチン島にハリケーンが上陸するのは今回が初めてではなく、何度も被害を受けては復興してきたという歴史があります。今回の被害からも、いち早く立ち直っていけることを願わずに入られません。

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